キヤノン初となるAPS-Cサイズセンサーを搭載したコンパクトデジタルカメラ(通称:コンデジ)の「PowerShot G1 X MarkⅢ」を購入し、使いだして3ヶ月以上が経過しました。
そこで、個人的な感想ではありますが、実際に使ってみて感じた満足した点と、不満だっった点をこのブログでお届けしたいと思います。
不満な点
「PowerShot G1 X MarkⅢ」を実際に数ヶ月間使ってみて、これが改善されたらもっといいなと思った点がいくつかありました。
その中から特に日常使いで不満だった点をここでは取り上げます。
レンズの保護が面倒
一番不満なところが、レンズの保護でした。
一般的なコンデジは、電源を切るとレンズが本体に収納され、レンズを保護するようにシールドされます。
それに対して、「PowerShot G1 X MarkⅢ」は、電源を切るとレンズは本体へと収納されるのですが、レンズ表面は出たままとなり、レンズに傷がついてしまうリスクが高いです。
標準でレンズ保護キャップが付いてはいるのですが、これを撮影する度に手で外して撮影し、撮影が終わったらキャップを手でレンズに取り付けるという作業が非常に面倒でした。
一眼レフのように交換式レンズを使い慣れている人にとっては何気ない動作なので、不満を感じることは無いかもしれませんが、あくまでコンデジというカテゴリーでいうと、この仕様は残念でした。
恐らくキヤノンの開発陣もこの仕様が利用者に支持されないであろうことは理解していたと思いますが、レンズを保護する機構を取り入れることによるコストアップと、400gを切れというマーケティング上の目標を達成するために、妥協したのだと思います。
BluetoothとWi-Fiを利用した画像の転送が面倒
昨今のデジカメには必須の機能となっているのがスマホへの画像転送機能です。
以前まではWi-Fiのみ使って画像転送の機能を行っていましたが、最近はBluetoothを併用している機種が多くなっています。
「PowerShot G1 X MarkⅢ」もBluetoothとWi-Fiを使って画像をスマホに転送します。
スマホへの画像転送にはキヤノンが提供する「Canon Camera Connect」アプリを使う必要があります 。
写真の画像は容量が大きいため、Bluetoothではスマホに送れないため、Wi-Fiを使って送ることになるのですが、スマホとの接続に時間がかかる場合が多々あります。
これが「PowerShot G1 X MarkⅢ」を利用しての不満となります。
Bluetooth接続でのリモートシャッターは便利なのですが、利用頻度の面からいえば、画像転送の方が多いと思うので、接続に手間取る点は改善を望みたいところです。
ただ、画像転送に関しては、カメラ本体側よりもアプリ側の問題という部分もあるかもしれないので、今後のアプリアップデートで改善するかもしれません。
満足した点
ここからは、「PowerShot G1 X MarkⅢ」を利用してみて、良かったな、満足できたなという点について紹介します。
APS-Cサイズセンサー搭載で光学3倍ズームレンズありの小型軽量ボディ
「PowerShot G1 X MarkⅢ」のメリットは、APS-Cサイズという一部ミラーレス一眼カメラにも採用されている大型のイメージセンサーを搭載し、尚且光学3倍ズームのレンズを搭載しながら400gを切る小型軽量ボディで、持ち運びが苦にならない点です。
ちなみに、コンデジでAPS-Cサイズのセンサーを搭載しているのは他にリコーのGRⅢがありますが、こちらは単焦点レンズとなっていて、光学ズームはできません。
画質を追求していくと一眼レフになるわけですが、気軽に持ち出せなくなっては宝の持ち腐れ状態です。
私自身も過去に一眼レフやミラーレス一眼レフを購入したことがありましたが、ボディよりも交換式レンズの大きさや、複数のレンズを持ち歩くことになり、結局気軽に持ち出すことはなくなってしまいました。
そういったこともあり、コンデジに回帰しようと思ったのですが、せっかくスマホのカメラではなく、別にカメラを使う以上画質には拘りたいところ。
そういったニーズにマッチするのが「PowerShot G1 X MarkⅢ」です。
1インチサイズのデジカメを凌駕する高画質
APS-Cサイズというコンデジでは一番大きなセンサーを搭載している「PowerShot G1 X MarkⅢ」の魅力はなんといっても高画質な写真を撮影できることです。
ソニーのRX100やキヤノンのG9X、G7Xといった1インチサイズのセンサーを搭載する高級コンデジと比べても画質の差を感じ取ることができます。
そこで購入した「PowerShot G1 X MarkⅢ」で撮影したサンプル写真をいくつか紹介アップしておきます。
画像はブログにアップするためにリサイズしています。
逆光下での画質
1つ目は逆光の環境で撮影した桜です。
逆光の状況でもフレアの発生は殆ど確認できませんし、色合いも自然な感じで再現できています。
太陽の周りに発生しているゴーストも自然な感じで少なく抑えられています。
自然なボケ感
最近はスマホのカメラでもボケた写真を撮影できるようになりましたが、大きなセンサーを活かした自然なボケ感のある写真を見てしまうと、やはり専用のカメラが欲しくなりますね。
風景写真
横浜でみなとみらい方面のビル群を撮影してみました。
若干逆光になってしまっていますが、空模様は自然な色合いとなっています。
APS-Cサイズのセンサーと画像処理エンジン「DIGIC 7」の威力を感じます。
夜景
「PowerShot G1 X MarkⅢ」のレンズは、ズームしていない状態でF値が2.8となっています。
昨今ハイエンドスマホや1インチセンサー搭載デジカメだとF値が2を切る明るいレンズを搭載しているので、夜景の撮影についてはどうだろうか?という疑問もあったのですが、センサーサイズの大きさが好影響を与えているのか、暗い中でも明るい写真を撮影することが可能です。
暗い中で強い光を出す街灯付近のゴーストも、スマホの画像処理とは異なり抑えられています。
人物写真
最後に人物写真のサンプルということで、現在NHKのニュース7で天気コーナを担当している美人気象予報士の國本未華さんを、イベントで撮影した写真をアップしておきます。
國本未華さんの写真は、都内のカフェバーのようなちょっと暗い室内で撮影したものになります。
人物の背後には、プロジェクター投影している状態なので、画像にノイズが若干混じっていますね。