Googleの最新スマホOSとしてAndroid 10がリリースされました。
早速手持ちのGoogle Pixel3にインストールして数週間使ってみたので、開発者向けではなく私たちエンドユーザにとって便利な新機能について紹介したいと思います。
iPhone風のジェスチャーナビゲーションが利用可能に
Android 9からシステムナビゲーションがiPhoneXと似たジェスチャーナビゲーションが採用されましたが、Android 10ではそれが更に改良されてよりiPhoneに近くなっています。
なお、システムナビゲーションは、下記3つの操作方法から選ぶことができるようになっていて、従来の操作方法を選ぶこともできます。
- ジェスチャーナビゲーション
- 2ボタンナビゲーション
- 3ボタンナビゲーション
このシステムナビゲーションは、設定画面のシステムから操作を開きます。
そして、システムナビゲーションを選択すると、3つの選択肢が表示されるので、好みのナビゲーションスタイルを選択しましょう。
この中でAndroid 10で採用された新しいナビゲーションがジェスチャーナビゲーションです。
新しいジェスチャーナビゲーションでは、主に下記3つの操作が加わっています。
- 下から上にスワイプでホーム画面に戻る
- 下から上にスワイプを長押しするとアプリ切り替え画面になる
- 右端または左端から斜めにスワイプするとグーグルアシスタントが起動
また、スワイプの感度については、ジェスチャーナビゲーション横にある設定ボタンから変更することができます。
プライバシーとセキュリティ関連
個人的にAndroid 10で一番メリットを感じたのがプライバシーとセキュリティ関連の機能アップデートです。
やっとiPhoneのようにアプリ使用中のみ位置情報アクセス制御できるようになった
Android 10では、アプリの位置情報アクセスに関してプライバシーが強化されました。
具体的にはiPhoneのように、アプリを使用している時のみ位置情報にアクセスできる権限が新たに選択肢として追加されました。
Android9までは常に許可するか、まったく許可しないかの2択しかありませんでした。
楽天Payのように位置情報を許可しないと利用できないデータ収集アプリの利用を躊躇するケースでも、Android 10ならば、必要最低限の情報提供に留められます。
広告のパーソナライズを止める
Android 10では、表示される広告について、個人にカスタマイズされた表示をオプトアウト(情報提供の停止)できます。
デフォルトでオフになっているこの機能をオンにすると、個人の閲覧履歴や属性に応じて表示される広告(インタレストベース広告)が表示されなくなります。
アクティビティ管理
Android 10ではアクティビティ管理機能がまとめられました。
これによって、Web検索履歴の情報やロケーション情報、You Tubeの検索再生履歴といったアクティビティ情報としてどんな内容が記録保存されているかが見えます。
このアクティビティ管理機能へは、設定画面のプライバシーを開き、その中の詳細設定からアクセスできます。
YouTubeの検索、再生履歴情報
デフォルトでは、YouTubeの検索履歴及び再生履歴もGoogleアカウントに保存されます。
もしYouTubeを使う上で、これらの情報をGoogleアカウントに保存したく無い場合は、履歴を保存しないように機能をオフにしましょう。
Googleアシスタントなどへの音声データの保存設定
Googleアシスタントを使っている人、これから使おうとしている人に関係するのが音声アクティビティ機能です。
音声アクティビティがオンになっている場合は、Googleアシスタントに「OK Google」と話しかける場合などに自分の音声が記録されます。
音声を記録したく無い場合は、オフにしましょう。
ウェブ及びアプリのアクセス履歴
Android 10スマホではウェブとアプリのアクティビティを確認できます。
具体的には、下記のようにどんなウェブサイトにアクセスしたかや、どのアプリを何時使ったかなどのアクティビティ情報を簡単に確認できるようになりました。
こういったウェブやアプリでの行動履歴なども私たちはGoogleに握らえているわけです。
アクティビティ情報を保存したく無い場合は、これもオフにしておきましょう。
流行りのダークテーマ
最近スマホやWebの世界で流行しているのがダークテーマです。
アプリによっては既にダークテーマを採用している物もありますが、Android 10もOSとしてダークテーマを採用しました。
この設定はデフォルトだとオフになっているので、ダークテーマを使いたい場合は、設定のディスプレイからオンにしましょう。
なお、ダークテーマを使うメリットとしては、最近スマホのディスプレイで使われている
例えば、グーグルマップでは最大で60%以上の消費電力節約効果があるとGoogleは紹介しています。
通知関連の新機能
Android 10では通知関連の新機能が複数あります。
ここでは代表的な2機能について紹介します。
サイレント通知機能
サイレント通知機能は、Android 10を実際に利用するとすぐに目に留まる変化です。
通知バーを開くとサイレント通知という表示が出ています。
このサイレント通知機能ですが、ざっくりいうと、通知は表示したいがバイブレーションや音を鳴らしたくない通知に対して使う機能になります。
サイレント通知の設定方法ですが、サイレント通知にしたい通知が来たときに、通知を長押しします。
そうすると、アラートを受け取るか、サイレントにするかを選択する画面になるので、サイレントを選択します。
これで、今後この通知はサイレント通知の枠で通知が表示されます。
スマートリプライ機能
Android 10では、通知に対して推奨されるアクションも表示されます。
例えば、通知に住所があればGoogleマップへのアクションが表示されて、選択するとルート検索するといったことがスマートリプライ機能になります。
動画の文字起こし機能(現時点では英語のみ)
Android 10の目玉機能の一つに動画の文字起こしを行う「Live Caption」があります。
これは、自分で撮影した動画に自動で字幕が付くという物になります。
ただ、この記事を書いている2019年9月時点では、日本語に対応していません。
その他Android 10の新機能
ここまで紹介した新機能以外にもAndroid 10では下記をはじめとした数多くの新機能があります。
- ヘアカット、重量挙げ、サウナなどの絵文字用のジェンダーを含むデザインを含む65の新しい絵文字が導入
- パスワードを保護しながら、QRコードを介してゲストとWi-Fiの詳細を共有できる
- アプリのコンテンツを連絡先と簡単に共有できる
- .heicのサポート
- 機械学習(AI)を駆使したバッテリー節約機能の改善
Android 10は既にPixel以外のAndroidスマホの一部で利用できるようになるなど、以前に比べてリリース適用が早くなりつつあります。
日本のキャリアから販売されているスマホではまだまだ利用できないと思いますが、Pixel4など今後Android 10を搭載したスマホが登場してきますので、この記事を参考に是非新しい機能を使いこなして日常生活を便利にしてもらえればと思います。