2月18日に行われた3Dプリンタの資格試験である「3Dプリンター活用技術検定試験」を受けてきました。

試験を受けた理由は、仕事で3Dプリンタを使うことになったからです。
3Dプリンター活用技術検定試験とは

3Dプリンター活用技術検定は、2017年から始まったばかりの新しい資格試験です。
試験を主催しているのは、CAD利用技術者試験で知られる一般社団法人コンピュータ教育振興協会になります。
この試験が出来た背景ですが、3Dプリンターを活用していくには、3Dデータの正確性に加えて、造形、材料、特性、環境、後工程など幅広い知識が要求されますが、日本国内ではこれらの技術と知識を兼ね備えた人材が少ないのが現状です。
そこで、3Dプリンターや材料に関する知識、CADデータの取り扱いなどの知識レベルが一定の水準に達していることを評価、認定することで、人材を育成していくことが目的とされています。
試験の内容
3Dプリンター活用技術検定は、3Dプリンターに関する知識や材料、CADデータの取扱いなどの知識レベルが一定水準に達しているかを評価します。
試験の範囲としては、主なところは下記になります。
- 3Dプリンタの前工程やサポート除去などの後工程といったプロセス
- 7つに大きくわけられる造形方法の原理や特徴
- 光硬化性樹脂など造形材料について
- 各造形方法毎の後処理について
- 3Dデータの種類や特徴
試験問題の例

3Dプリンター活用技術検定の試験はマークシート方式となっています。
試験時間は1時間で、設問数は60となっています。
実際に受験した身としては、20分から30分ほどで全ての問題に回答できたので、時間が足りないということにはならないレベルです。
そして、どんな形の問題が出るかというと、上記のような問題です。
これを見て、特に調べることなく正解を出せるのであれば、既に合格水準だといえます。
試験問題は、3Dプリンター活用技術検定試験の公式ガイドブックに準拠して出題されます。
また、下記ページか3Dプリンター活用技術検定試験のサンプル問題のダウンロードが出来ます。
https://www.acsp.jp/sample.html
試験の難易度
試験の難易度は総じて簡単です。
日々の業務で3Dプリンタを扱っている人ならば、別途試験対策することなく合格できると思います。
難易度についていえば、過去の合格率を見てもらうと分かります。
3Dプリンター活用技術検定試験は、合格率は85%以上になっています。
平成28年度後期試験(平成29年2月12日実施)
応募者:306名 受験者:284名 合格者:244名 合格率:85.9%
平成29年度前期試験(平成29年9月10日実施)
応募者:137名 受験者:120名 合格者:107名 合格率:89.2%
試験対策と勉強時間について

先程も述べたように日々3Dプリンタに関わっているような方であれば、特に試験対策は不要です。
私自身は日々3Dプリンタに関わる仕事を行っていますが、まだ3Dプリンタに関わって1年ほどと経験が浅く、この試験を機に幅広く学びたいと思い、公式ガイドブックを購入して勉強しました。
なお、3Dプリンター活用技術検定試験の公式ガイドブックは2020年に改訂版が出ているので、これから購入する場合は新しい方を購入するようにしましょう。

公式ガイドブックではどんな知識が学べるのかというと、3Dプリンタを活用していく上で欠かせない、各造形方法の特徴と、各種造形材料に、造形のノウハウなど仕事をする上で基本的な事が網羅されています。


どんな人が受けるべきか?
3Dプリンター活用技術検定試験はどんな人が受けるべきかというと、3Dプリンタに興味がある学生全般をはじめ、理工系の学生や新入社員といった若い人が受けるといいかなと思います。
ただ受験料が8000円と高いのがネックです。
受験料が高いから受けるべきか迷っている人は、試験は受けなくてもいいので、先程紹介した公式ガイドブックを一読することはお勧めします。
日々3Dプリンタの仕事に取り組んでいる管理人からしても、3Dプリンタに関する知識が非常に良くまとまっていて、とても良い本だと思っています。
試験から1ヶ月後に合否通知
2月18日の試験日から約1ヶ月後の3月20日に、「3Dプリンタ
メール内に記載されているリンクにアクセスしてログインすることで合否結果を確認出来ます。

気になる試験結果ですが、無事合格でした。

合否通知書には、見ての通り各試験分野毎における正解率が記載されています。