「Android 9.0 Pie」の新機能について、2018年9月時点の日本で唯一この最新OSを技適が取得されていて合法的に利用できる「Essential Phone PH-1」を使って確認してみました。
Android 9にも、Android8までと同様に数多くの新機能や変更点がありますが、ここでは主に私達ユーザに直接関係ある新機能に注目して紹介していきます。
Android 9.0 Pieの操作関係に関する新機能と変更点
アプリ切り替えナビゲーションのUIはiPhone Xスタイルに一新
Android 9.0での操作性変更で1番大きいのが、アプリの切り替えUIの変更です。
画面下に表示されるバー部分をスワイプすると、起動しているアプリが順番に表示されます。
どちらかというと、iPhoneのようなUIになりました。
そして、開いているアプリを一括で閉じる方法も若干変わっていて、これまでは、アプリ一覧が縦方向に表示されていて、1番上にクリアボタンがありましたが、9.0では1番左に行くと「すべてクリア」というテキストが表示されるので、それをタップするとアプリが全てクリアされます。
ホーム画面表示方法もiPhone Xの影響を受けている
Android 9.0では、アプリの切り替え以外にもiPhone Xの影響があります。
ホーム画面の表示は、画面下に表示されているバーをタップすると、ホーム画面が表示されます。
そして、バーを一度上にスワイプすると、前述したアプリ切り替えナビゲーションモードになり、更にもう一度バーを上にスワイプすると、アプリ一覧の画面が表示されます。
尚、設定で以前までの操作方法に戻すことも出来ます。
これは、[システム]-[操作]-[ホームボタンを上にスワイプ]から変更できます。
スクリーンショットの撮り方が新しく追加
スマホを使っていて頻繁に使う機能の一つがスクリーンショットです。
スクリーンショットを撮るには、従来だと「音量ダウンボタン」と「電源ボタン」同時押しをしていたと思います。
従来通り、この方法でもスクリーンショットは撮れますが、Android 9.0ではそれに加えて「電源ボタン」の長押しだけでもスクリーンショットが撮れます。
「電源ボタン」を長押しすると、画面右側に下記3つの機能が表示されるようになりました。
- 電源を切る
- 再起動
- スクリーンショット
そしてスクリーンショットをタップすると、スクリーンショット撮影されます。
従来の方法だと、片手だけでスクリーンショットを撮るのは難しかったですが、Android 9.0で追加された方法だと片手だけで、スクリーンショットが撮れるようになり楽です。
画面の回転をストレスなく手軽に出来るUI
スマホの画面が勝手に回転してしまうのが嫌で自動回転設定をオフにしているのですが、時折画面の向きを変えたい時ってありませんか?
そんな時に役立つ機能がAndroid9.0で追加されています。
設定で自動回転設定をオフにしている状態で、スマホを向きを縦から横にすると、画面の右下に回転アイコンが表示されます。
このアイコンをタップすると、スマホの向きに合わせて画面が回転します。
元に戻したい時は、またスマホの向きを変えれば、画面下に同じアイコンが表示されるので、またそれをタップすればOKです。
ミュート設定やバイブレーション切り替えが簡単に出来るUI
Android 9.0では、動画など音量を発するメディアを再生している状態で、音量ボタンを押すと、画面右端にミュートへの切り替えアイコンと音量スライドに、バイブ切り替えアイコンが表示されるUIが新たに登場した。
このUIによってミュートへの切り替えやバイブモードへの切り替えが簡単になりました。
通知の頻度を確認できるように
Android 9.0ではアプリ毎に通知の頻度を確認できるようになりました。
これは、[設定]-[アプリと通知]-[通知]で確認できます。
そして、同じアプリからの通知を繰り返し受け流していると、通知をミュートするかどうか聞いてきます。
このあたりも機械学習が取り入れられています。
通知の制御
Android 9.0では通知の設定をより細かくカスタマイズできるようになりました。
単純に通知の非表示だけでなく、ステータスバーにアイコンを表示させないとか、通知があった時に光るやつ(通知ドット)を表示・非表示が制御できます。
また、通知だけでなくポップアップ通知も制御できるようになっています。
[App Actions]機械学習を用いてユーザが使う機能を提案
Android 9.0では機械学習を用いて、ユーザの使い方を学習し、それによって、ユーザが次にしようとしている事を予測して、使うアプリや機能を提案します。
Android 9.0のUI以外における新機能や変更点
機械学習を利用したバッテリー節約機能
Androidではバージョンアップ毎にバッテリー節約に関する機能をアップデートしています。
今回の9.0では、使用頻度のアプリについてバッテリーの消費を抑えるように制限することで、バッテリーの持ちを向上させています。
ディスプレイの明るさを学習して自動最適化
ディスプレイの明るさはについては、もともとセンサーによって自動調整する機能がAndroidにしろiOSに搭載されています。
これがAndroid9では、ユーザの設定を学習することで、よりユーザの好みに合わせた自動調が行われます。
スマホ中毒防止機能
つい暇だとスマホを手にとってTwitterのタイムラインを見たり、お気に入りの動画をユーチューブで視聴したり、Instagramでカワイイ猫の写真をみたりしていませんか?
そんなスマホ中毒に対して、Android 9でスマホとのほど良い距離感を保つための新機能が追加されています。
1つ目が「Dashboard」です。
Dashboardは、アプリごとにどれぐらい時間を費やしているか、いつ使ったか、スマホを何回解除したかなどを確認できるようになっていて、自分のスマホ利用状況を細かく把握できます。
そして、必要であれば、時間制限を設定することが出来ます。
このアプリの使用時間を制限する機能は、「AppTimer」と呼びます。
圧縮効率2倍の「HEIF」をサポート
アップルが昨年リリースしたiOS11でiPhoneやiPadの写真フォーマットとして採用されたHEIFがAndroid9からサポートされます。
HEIFは一般的なJPEGに比べて圧縮効率が2倍と言われています。
これまでiPhoneの写真をAndroidに送るとjpeg変換されていましたが、.heicのファイルを直接やり取り出来るようになります。
その他新機能
Bluetoothのマルチ接続と音量記憶
Android9では、最大5台のBluetoothデバイスの接続が可能で、これらのデバイスをシームレスに切り替えることができます。
着信通話は、接続できるすべてのBluetoothデバイスに送信されるため、電話を逃すこともなくなります。
また、各Bluetoothデバイスに設定した最後の音量を記憶するようになりました。
HDR VP9プロファイル2のサポート
Android9では、HDR(High Dynamic Range)VP9プロファイル2の組み込みサポートが追加されているため、YouTubeやGoogle PlayムービーでHDR対応の映画を見ることができます。
HD音質の改善
HDオーディオのパフォーマンスとサポートが向上し、より鮮明で鮮明で豊かな音質を実現。
Always-on-Displayのサポート
すでに他のAndroidスマホでは提供されているAlways on Display機能ですが、Android9ではOSとしてサポートされ、ロック画面や常時表示のカレンダーイベントや天気予報などの情報が表示されます。
以上、Android 9の新機能に関する解説でした。
AndroidにしろiOSにしろ、すでに成熟したOSであるため、ここ数年のバージョンアップでは驚くような新機能というのは、中々ありませんね。
そして、ここ数年双方のOSで似たような機能も多くなってきましたね。
Pixel 3が噂通り日本で発売されれば、最新のAndroidを使う人も増えると思うので、この記事が少しでも利用する上で役立ってくれればと思います。
⇒その後、Pixel 3が日本で発売されたのでメインスマホとして利用しています。
2019年9月にはAndroid 9の次バージョンとなるAndroid 10がリリースされています。
Android 10の新機能について、Pixel3に実際にインストールして確認し、その中から便利そうな新機能についてまとめて解説した記事を用意しましたので、是非参考にしてもらえればと思います。