DxOMarkによるPixel 3のスコアが公開されました。トータルスコアは101ということで、AppleのiPhone XRと同じスコアとなっています。
各種メディアでのレビューなどからPixel 3のスコアは、同じシングルカメラを搭載するiPhone XRを凌駕するものを思われましたが意外な結果となっています。
Pixel 3の夜景モードはスコア評価の対象外
まずDxOMarkのスコアを見る上で注意して欲しいのが、Pixel 3目玉機能の1つであるNight Sightモード(夜景モード)については、評価を行っていません。
私自身Pixel 3のカメラを使って1ヶ月以上経過しますが、Night Sightモード(夜景モード)については他のスマホカメラでは得られない画像が得られる驚きを利用者に与えてくれます。
ある意味Pixel 3の夜景モードで撮影した写真は、写真と呼べるのか?という思いもあります。
DxOMarkはデフォルト設定で評価を行う
DxOMarkがスマートフォンのカメラについてテストを行う際、カメラアプリは純正アプリを使用し、その設定も初期状態のものを使用してテストを行います。
そのため、Pixel 3の夜景モードのように設定で切り替えて撮影するモードについては評価対象外となっています。
これについては、DxOMarkの利用者からは古い評価方法に縛られすぎていて、現在のスマホカメラの評価方法として不十分だという非難の声も出ています。
iPhone XRと比較して静止画は同等で動画はPixel 3が優れる結果
DxOMarkではスマートフォンのカメラを評価する上で、静止画と動画をそれぞれ別に評価しています。
Pixel 3に関しては静止画については103というスコアを与えていて、動画については98というスコアを与えています。
これに対して同じシングルレンズのiPhone XRはどうなっているかというと、静止画についてもPixel 3と同じ103点ですが、動画に関しては96ということでPixel 3よりも低い評価を与えています。
静止画のところで、iPhone XRとPixel 3を比較するとズーム時の画質評価とボケ写真で顕著な差が出ています。
Pixel 3は光学2倍相当のズーム品質を誇る評価
Pixel 3は単眼レンズで、他のデュアルレンズやファーウェイのトリプルレンズのように望遠側のカメラがありません。
そのため、ズーム時の画質についての評価が気になるところだったのですが、この部分についてDxOMarkは、他のスマホにおける光学2倍相当の品質で撮影できていると評価しています。
この評価に繋がったのは、惑星探査時の撮影に使用される超解像度技術をGoogleがPixel 3に新規導入したことが影響しています。
Pixel3とiPhone XRのカメラスペックの比較
Pixel 3の比較対象としては、同じシングルレンズを搭載する最新のiPhone XRが妥当だと思いますが、これら2機種のハードウェアとしてのスペックに違いはあるのでしょうか?
心臓部となるセンサーについては、どちらも1220万画素のセンサーで、センサーサイズも1/2.55インチ (1.4µm ピクセル)で同じです。
異なる点としては、Pixel 3のセンサーがデュアルピクセル仕様になっている点です。
GoogleはPixel 2からカメラのセンサーにデュアルピクセルを採用しています。
レンズに関してはPixel 3もiPhone XRもF値が1.8のレンズとなっていて、両方とも光学式手ぶれ補正を搭載しています。
なお、デュアルカメラのiPhone XsのメインカメラもiPhone XRと同じ仕様となっていて、望遠側のカメラは1/3.4インチというとても小さいセンサになっていて、レンズのF値は2.4となっています。
現在DxOMarkのスマホカメラ部門でスコアが109でトップのファーウェイP20 Proは、メインカメラのセンサーサイズが1/1.73インチとPixelやiPhoneと比べて非常に大きなセンサーとなっているのが特徴です。