日本ではSIMフリー版とソフトバンク版が販売されるPixel4について、DxOMarkによるPixel4のカメラレビュー結果が公開されました。
気になるスコアは背面のメインカメラが112。
前面カメラを使ったセルフィが92というスコアになっています。
これは他の機種と比較したランキングだと、総合第8位にランキングされるスコアとなります。
本記事を書いている段階でカメラ評価のトップは、Googleアプリが利用できないファーウェイのMate 30 Proとなっています。
例年ですと、Mate 30 Proは日本でも発売されるスマホですが、Googleアプリが利用できない点もあり、日本での販売は期待できません。
Pixel4カメラの主要スペックとセンサー情報
Pixel4の背面カメラの主要スペックは以下の通りです。
- プライマリーカメラ: 1220万画素 1.4µmピクセル 1/2.55インチセンサー 27mm相当のf値1.7レンズ 光学式手ブレ補正
- 望遠側カメラ: 1600万画素 1.0μmピクセル 1/3.6インチセンサー 50mm相当のf値2.4レンズ 光学式手ブレ補
- 前面カメラ:800万画素 1.22µmピクセル
- 位相差オートフォーカス
- デュアルLEDフラッシュ
- 4Kビデオ, 2160p@30fps, and 1080p フルHD (初期状態)
メインカメラは、ソニーのIMX363センサーが使用されていて、望遠側カメラには同じくソニーの481センサーが採用されています。
IMX363センサーは、昨年発売されたPixel3でも搭載しているためハード面では進化はありません。
また、前面カメラのセンサーにはソニーのIMX520が使用されています。
DxOMarkによるPixel4の評価
DxOMarkのエンジニアは、スマートフォンのカメラレビューでスコア付けと分析を行うために、カメラのデフォルト設定を使用して、制御されたラボ環境と自然の屋内および屋外シーンの両方で、1600以上のテスト画像と2時間以上のビデオをキャプチャして評価します。
DxOMarkによるPixel 3のスコアはシングルカメラトップだが夜景モードは考慮せれず
静止画についての評価
ほとんどの分野で顕著な改善とズーム写真品質の顕著な向上を実現し、Pixel3に比べ特に静止画の画質は大きく改善していると評しています。
しかし、Pixel 4は、iPhone11Proに搭載されているような超広角カメラとToFセンサーの両方が不足しているため、Huawei Mate 30 Proなどの最近のハイエンドスマホに比べて少し劣っています。
超広角カメラとToFセンサーが無いことで広角およびボケテストでトリプルカメラおよびクワッドカメラスマホと比較して、Pixel4は全体的なランキングで低迷しています。
色表現
静止画については、露出は正確でコントラストのあるシーンでは影の詳細が良好です。
色はDXOMARKが見た中で最高レベルです。
正確な肌の色調レンダリングは、一般的に肌色のきれいなハイライト、きれいな彩度レベル、心地よいホワイトバランスが強調されています。
オートフォーカスは高速で正確なため、すべての照明条件で写真品質が保証され、屋外および屋内の画像も良好です。
しかし、低照度ではあまり良くありません。他のハイエンドスマホ(Mate 30 Proなど)と比較して、細かいディテールの損失とノイズの蓄積が顕著です。
ズーム時の画質
ズーム時の画質については、すべてのテストで非常に優れた露出、色、詳細を維持しています。
特に至近距離では印象的で、低照度の場面でも、ポートレート撮影時のレンダリングとともに、適切に制御されたアーティファクトで高レベルのディテールを再現しています。
ただし、明るい光の中距離および長距離では、Huawei P30 Proほど細かなディテールは保持されません。
ボケについて
Pixel 4のボケは快適な露出、色、および良好な全体的な画像品質のおかげで非常に優れています。ただし、専用の深度センサーを搭載した他のハイエンドスマホと比較して、詳細な品質検査でみると劣ります。
夜景モードについて
低照度での写真撮影に適している夜景モードについて、ホワイトバランスはわずかにピンク色になりがちで、詳細は低く、これらの撮影においてMate 30 Proなど他のハイエンドスマホに比べてノイズが多くなっていますが、結果は全体的に堅実です。
動画撮影性能はPixel4が総合でもトップ
Pixel 4は、サムソンのGalaxy Note 10+ 5Gと並んで101ポイントで総合トップのスコアを記録しています。
すべての条件で適切に管理されたビデオノイズの優れた結果と、心地よいホワイトバランスと鮮明なレンダリングを備えたビデオカラーがその主要な強みです。
ビデオオートフォーカスも高速で正確であり、そのジャイロEISシステムは、歩行中のビデオの残像を取り除き、かなり効果的と評しています。
1080pモードでの30 / 60fps間の自動フレームスイッチングは、設定を手動で調整しなくても、シーン内の照明や動きの変化に合わせてスムーズにビデオをキャプチャするのにも非常に便利です。
Pixel4の写真撮影に関する強みと弱み
強み
- 明るい光の中で鮮やかで心地よい色
- 通常、すべての条件で良好な露出
- 明るい光で高速かつ正確なオートフォーカス
- フラッシュ自動モードでの良好な色と露出
- 近距離および中距離ズームでの良好なディテール
弱み
- すべての条件下で細部が若干失われるのと視覚的なノイズが見受けられる
- 明るい光の元で局所的なアキュータンス、リンギング、モアレパターンの損失
- ボケモードで時折深度推定が人工的
Pixel4の動画撮影に関する強みと弱み
強み
- あらゆる条件下でノイズコントロールが優秀
- 屋外および屋内における録音性が優れる
- 良好な露出とかなり広いダイナミックレンジ
- 鮮やかな色と心地よいホワイトバランス
- 高速で再現性のある正確なオートフォーカスと安定性
弱み
- ウォーキングビデオにおけるいくらかの顕著な動き
- 暗い場所での細かいディテールの欠如
iPhone11Proとの比較はまだ
Pixel4よりも1ヶ月以上前に発売されているiPhone11Proについて、DXOMARKはなぜかまだレビュー結果を公開していません。
何か裏事情があるのではないかと勘ぐってしまいますね。