昨日発売されたFREETELのSIMフリースマートフォンSAMURAI REI(麗) が早速届いたので使ってみたのですが、ファーストインプレッションは非常に良い感じです。
これまでFREETELのスマホは2台購入したことがありますが、いずれも初期不良で交換するはめになりましたし、一度目の初期不良時にはフリーテルのサポート対応にも苛立ちを覚えたので、2回目の時は販売店経由でサポートしてもたっらたのですんなり事が進みました。
まぁーサポートを利用したのは半年前なのできっと今は改善されていることかと思います。
SAMURAI REI 開封の儀
SAMURAI REIは税抜き価格が3万円を切るスマートフォンですが、その化粧箱はおしゃれな感じで好感が持てます。
付属品は保証書にマニュアル、SIMピン、充電用のUSBケーブルと電源アダプターとなっています。
iPhoneとの比較
今回のFREETEL SAMURAI REIは、製品発表時からiPhoneのデザインと酷似していることが話題となりました。
実際にREIを購入して手持ちのiPhone 6Sと並べてみました。
3万円を切る価格ながら、アルミボディを採用してきたフリーテルの意欲作は、この通り見た目はiPhoneそのものです。
違いとしてはエッジ部分の処理とアンテナ用の樹脂材の線のデザインです。
FREETEL SAMURAI REIのエッジ部分は鏡面仕上げになっていて、3万円を切る価格のスマホとしてはとても高級感を感じます。
また背面を持った時も手に馴染む感じで、iPhoneのように冷たいと感じることもありません。
REI(麗)のアンテナ用の樹脂材の線はシンプル且つ細い
iPhone6s,iPhone6sPlusでは通称Dラインと呼ばれるように背面の上下にDの形で樹脂材がめぐらされています。
これに対してSAMURAI REIは上下にそれぞれ1本樹脂材の線があるだけですっきりした印象です。
また、この樹脂材の線も僅かですがREIの方が細くなっています。
この辺りは電波の受信感度とデザインとの攻防となります。
最近も大手キャリアが発表したXperiaの最新機種であるXperia X Performanceがグローバルモデルだと筐体全てが金属なのに対して、NNTTドコモやソフトバンク、auから発売されるXperia X Performanceの背面上下の一部が樹脂材に置き換えられていたことでデザイン性について苦言が出ています。
カメラ部分については、REIもiPhone同様に出っ張っています。
薄さについてはiPhoneとREIではそれほど差は実感しませんでした。
使い勝手とFREETEL UI
今回のSAMURAI REIから他のAndroidスマホメーカが行っているような独自UIをFREETELも実装してきました。
目玉機能としては2つ。
1つは画面下端からスワイプするとWi-Fiやブルートゥース、画面の自動回転設定などが切り替えられる機能一覧が表示されるのと、最近利用したアプリが表示されるUIです。
どこかで見たことがあるようなデザインになっています。
ホーム画面のランチャーもデフォルトではFreetelLauncherになっています。
これを他のランチャーに変更するとてっきり上記機能は使えないと思っていたのですが、使えました。
FreetelLauncherのホーム画面は以下のようになっています。
FREETELボタン
SAMURAI REIの物理ボタンには通常のホームボタン機能と指紋認証機能以外の機能があります。
それは軽くボタンをタッチすると、戻るボタンの機能になること。
そしてダブルタップすると、利用アプリ一覧が表示されるということです。
これらを総じてFREETELボタンと呼んでいて、従来のAndroidスマホだとナビゲーションボタンで行っている操作になります。
これはこれで便利なのですが、肝心の指紋認証が今のところ使っていてあまり精度がよろしくないのが気になるところです。
もう数日使ってみた再度レポートしてみたいと思います。
FREETELカメラと写真画質
SAMURAI REIにはFREETELとして初めてとなる独自のカメラアプリが搭載されています。
いくつかの独自機能が搭載されていて、シャッター音を無音にできる設定も用意されています。
それ以外にもHDR機能や一眼レフ機能といったものがあります。
一眼レフ機能というものが気になったので使ってみたのですが、いきなりバグって「カメラに接続できません。」となってアプリを一旦落としたり、キャッシュを消したりしてもカメラが使えなくなってしまいました。
結局スマホを再起動したら、FREETELカメラアプリは使えるようになりましたが、アプリの品質はまだまだのようです。
REIのカメラは暗所撮影には向かない
次にSAMURAI REIのリアカメラで撮影した写真の画質ですが、暗い所の撮影には向いていません。
麗の発表会では1300万画素と画素数だけ発表されていました。
最近のスマートフォンの発表ではカメラについて触れられる事が多く、センサーサイズであったり、明るいレンズを搭載して夜間撮影に強いことを強調していたりしますが、麗の場合はそれがなく、画素数だけだったのでこれはセンサーサイズやレンズは他のスマホに負けているということを感じ取りました。
メディア向け発表会ではどこも良いことしか言いませんからね。
実際に室内の暗い場所でSAMURAI REIとNexus5Xでとった写真が下になります。
上の写真がREIで、下がNexus5Xです。
結果は一目瞭然でNexus5Xの方が良いですよね?
上の写真を見てもらえれば分かるようにSAMURAI REIで撮影した写真はノイズがぱっと見で分かる状態です。
REIの搭載されているイメージセンサーのサイズは分かりませんが、写真の情報を確認したところレンズのF値(絞り値)は2.2のようです。
因みににNexus5XのF値は2.0です。
昨今のハイエンドスマホなんかは1.8というのもありますね。
ただ、iPhone6sのカメラもF値は2.2なので、REIで撮影した写真の画質がよくないのはFREETELカメラアプリの画像処理がよくないのと、センサーサイズが小さいことが原因かもしれません。
ただ、日中撮影した写真については、普段使いする分には問題ないです。
本体の発熱について
小旅行に麗を持って行ってカメラで写真を連続で撮影していると、筐体本体が熱くなりました。
大体連続で4,5回写真を撮影するとかなり熱を持ちました。
普段筐体本体が熱くなることはそれほどありませんが、写真を連続で撮影するなど負荷が少しかかると熱を持ちます。
FREETEL REIのベンチマーク結果
いつものようにベンチマークアプリのGeekbench3で測定した結果です。
スコアは正直高くありません。
まぁこれはスペック表的にも妥当といえるでしょう。
FREETELの発表会などではオクタコアであることが強調されていますが、Qualcommの最新チップでXperiaやGALAXY S7などに搭載されている820なんかはコア数を少なくしているのでコア数が多い=性能が良いということではないことを知っておいた方がいいですね。
SAMURAI REIスペック表
サイズ |
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重量 | 約136g |
OS | Android6.0 |
ディスプレイ(サイズ/解像度) | 5.2inch / 1920x1080 (Full HD IPS) |
CPU | MT6753 Octa Core 1.3GHz 64bit |
メモリ |
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カメラ |
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バッテリー |
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SIM |
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ネットワーク(周波数帯) | 3G(WCDMA):2100MHz(Band1)/800MHz(Band6/19)/900MHz(Band8)
4G(FDD LTE): 2100MHz(Band1)/1800MHz(Band3)/2600MHz(Band7)/900MHz(Band8)/800MHz(Band19/20) |
通信速度※端末の規格速度 | LTE:DL:150Mbps / UP:50Mbps 3G:DL:42Mbps / UP:11Mbps |
Wi-Fi | 802.11 a/b/g/n (2.4/5GHz) |
Bluetooth |
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NFC | × |
センサー | GPS搭載 (A-GPS対応) / 加速度センサー / 近接センサー / 光センサー / 重力センサー / ジャイロセンサー / e-compass |
購入してまだ1日使っただけですが、使い勝手は良いです。
アルミボディなのに130グラム弱という軽さも実際に持ってみて気持ちいいです。
5.2インチ液晶もフルHDですし、3万円で購入できるスマホとしてはかなりの傑作だと思います。
まだSAMURAI REIは出回っていませんが、FREETELの中古スマホを購入したい場合は秋葉原にあるイオシスというお店やサイトで購入することが出来ます。
SAMURAI REIのネットワーク環境について
SAMURAI REIの対応周波数バンドは上のスペック表でも紹介しましたが以下のようになっています。
- FDD-LTE: B1/3/7/8/9/19/20
- W-CDMA(3G): B1/6/8/19
FREETELはドコモ回線を使った格安SIMサービスを展開しているので、当然ですがドコモ回線を使っている他の格安SIMでも利用できるようになっています。
また、3Gについてはバンド6に対応しているので、FOMAプラスエリアにも対応しています。
このため地方や山間部などLTEが繋がらないところもでそこそこ快適なネット通信が出来ます。
また、対応バンドからみるにワイモバイルでも利用可能で、実際にワイモバイルのSIMで利用できることを確認しています。
auについては、REIがCDMAに対応していないので音声通話が出来ません。
データ通信に関しても快適な環境は期待できません。
auはCDMAというドコモやソフトバンクが採用したW-CDMAと異なった方式を採用したがために格安スマホで音声通話を利用できないケースが非常に多いです。
VoLTEの浸透によって、今後はCDMAを採用していないスマホでもauのSIMで音声通話は出来るようになっていくことでしょうが、格安スマホでは苦戦を強いられています。
SAMURAI REIの電池持ちについて
実際に旅行に持って行って数日使いましたが、電池持ちは良かったです。
100%に充電した状態で1日使って、残量は50%ぐらいでしたが、これは人それぞれ使い方によって異なってくるので一概にはなんともいえません。
REIのバッテリー容量は2800mAhと標準的な容量となっています。
スマホの電池持ちはバッテリー容量だけで決まらないのはバッテリー容量が小さいiPhoneを見れば一目瞭然ですので、いかにハードとソフトウェアで省電力を実現しているかということになります。
SAMURAI REIは5.2インチのディスプレイにフルHDの解像度となっているので、画面表示をしている時間が長いと電池消費が大きくなります。
HUAWEI P9 liteとSAMURAI REIのスペック比較
HUAWEI P9 liteは税別で3万円を切る価格設定となっていて、FREETELのSAMURAI REIと競合する製品です。
6月9日に日本で行われたプレゼンテーションでは、SAMURAI REIとのスペック比較をわざわざプレゼンするなどHUAWEIもFREETELを意識していることが分かり、FREETELも海外メーカーに認められてきたんだなと感じました。
さて気になるHUAWEI P9 liteとSAMURAI REIの違いですが、HUAWEIのプレゼンテーション資料+公表されているスペックで比較してみました。
HUAWEI P9 lite | SAMURAI REI | |
OS | Android6 | Android6 |
サイズ | 高さ:146.8mm 幅:72.6mm 厚さ:7.5mm |
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重量 | 147g | 136g |
バッテリー容量 | 3000mAh | 2800mAh |
CPU | Huawei Kirin650 オクタコア (4×2.0GHz+4x1.7GHz) | MT6753 オクタコア 1.3GHz |
ディスプレイ | 5.2インチ フルHD IPS | 5.2インチ フルHD IPS |
リアカメラ | 1300万画素 ソニー製積層型CMOSセンサー F値:2.0 |
1300万画素 センサー不明 F値:2.2(筆者による調査) |
フロントカメラ | 800万画素 F値:2.0 |
800万画素 F値:不明 |
メモリ | 2GB | 2GB |
ストレージ | 16GB | 32GB |
Wi-Fi | 802.11 b/g/n (2.4/5GHz) | 802.11 a/b/g/n (2.4/5GHz) |
センサー | GPS搭載 (A-GPS対応) 、加速度、コンパス、環境光、近接 | GPS搭載 (A-GPS対応) 、加速度、近接、光、重力、ジャイロ、e-compass |
Antutuスコア | 約52000 | 約37000 |
3D Markスコア | 約376 | 約197 |
指紋認証 | あり | あり |
これらの事から、スマホのデザインや本体の薄さや大きさ、軽さをとるならSAMURAI REIが良いと思います。
また、ストレージもP9 liteは16GBと少ないのが難点なので、そのあたりが気になる人はSAMURAI REIが良いでしょう。
逆にゲームをするなど処理能力を必要とするアプリを使っている人や、カメラの画質が気になる人はHUAWEI P9 liteの方が良いでしょう。