ファーウェイ製の最新フラッグシップスマートフォンであるP10Plusを購入して数週間利用してみたので、評価が高くて評判の良いカメラ機能を中心にレビュー記事をお届けします。
因みに最近久しぶりにHuaweiのカスタマサポートを利用する機会があったのですが、とても対応が良かったので、個人的にファーウェイの好感度はかなり高くなりました。
P10シリーズのスペック比較
P10シリーズのP10 Plus,P10,P10 liteの3機種のスペック情報の比較表を作成しました。
P10 Plus | P10 | P10 lite | |
OS | Android 7.0/Emotion UI 5.1 | 同じ | 同じ |
CPU | HUAWEI Kirin 960 オクタコア (4 x 2.4GHz A73 + 4 x 1.8GHz A53) |
Plusと同じ | Huawei Kirin658 オクタコア (4×2.1GHz+4x1.7GHz) |
メモリ | RAM 4GB ROM 64GB |
Plusと同じ | RAM 3GB ROM 32GB |
バッテリー | 3750 mAh | 3200mAh | 3000mAh |
ディスプレイ | 約 5.5インチ, FHD (1440x2560ドット) | 約 5.1インチ, FHD (1080x1920ドット) | 約5.2インチ, FHD (1920×1080ドット) |
重量 | 約165g | 約145g | 約146g |
厚さ | 6.98mm | 6.98mm | 7.2mm |
4G,3G通信周波数対応バンド | [SIM 1]
FDD-LTE : B1/2/3/4/5/7/8/9/12/17/19/ 20/25/26/28/29 TDD-LTE : B38/39/40/41 キャリアアグリゲーション 2CA/3CA対応 WCDMA : B1/2/4/5/6/8/19 GSM: 850/900/1800/1900MHz [SIM 2] WCDMA, GSMの上記周波数 (音声通話のみ) |
Plusと同じ | FDD-LTE : B1/3/5/7/8/18/19/26 (au VoLTE対応予定※3)
TDD-LTE : B41 キャリアアグリゲーション 2CA対応 W-CDMA : B1/5/6/8/19 GSM : 850/900/1800/1900MHz [SIM 2] GSMの上記周波数 |
無線・Wi-Fi | 802.11 a/b/g/n/ac準拠(2.4/5.0GHz) | 同じ | 同じ |
センサー | 加速度, コンパス, ジャイロ, 環境光, 近接, HALL, 指紋認証
赤外線リモコン |
加速度, コンパス, ジャイロ, 環境光, 近接, HALL, 指紋認証 | 加速度, コンパス, ジャイロ, 環境光, 近接, 指紋センサー |
3機種で同一のスペックとなるのはOSのバージョンとWi-Fiの対応している仕様になります。
P10 PlusとP10とで同一仕様となるのはCPUとメモリ、LTEや3Gの対応バンド、端末の厚さといったところになります。
P10 liteは他の2機種に比べてCPUやメモリといった基本的な処理性能に差があります。これは2万円台という低価格で販売されることを考慮すると当然のことだといえます。
P10シリーズのカメラ性能差
Huawei P9ではライカレンズを筆頭にカメラの画質に利用者から高い評価がありました。
その後継機種であるP10もライカレンズを搭載して、更に画質アップを目指した機能アップが図られています。
まずは、P10から日本でも発売されるようになったP10シリーズの3機種について、端末の背面にあるメインカメラの性能についての違いについて比較してみます。
メインカメラのスペック比較
P10 Plus | P10 | P10 lite | |
ダブルレンズ | あり | あり | なし |
画素数、センサー | 1200万画素カラーセンサー + 2000万画素モノクロセンサー | 1200万画素カラーセンサー + 2000万画素モノクロセンサー | 1200万画素 |
F値 | F1.8 | F2.2 | F2.2 |
手ぶれ補正 | 光学手振れ補正 | 光学手振れ補正 | 電子手振れ補正 |
フォーカス | 4-in-1 ハイブリッドフォーカス(像面位相差 + コントラスト + レーザー + デプスAF) | 4-in-1 ハイブリッドフォーカス(像面位相差 + コントラスト + レーザー + デプスAF) | 像面位相差AF+コントラストAF |
4K動画対応 | 対応 | 対応 | なし |
ダブルレンズなのはP10 PlusとP10でどちらも画素数は同じになります。
これら2機種の違いとしてはレンズが異なります。
Plusの方はレンスのF値が1.8と非常に明るいので夜景の撮影でよりキレイな写真が撮影することが可能になります。
iPhone7やギャラクシーS8など最新のハイエンドスマートフォンのカメラのレンズは大体F値は1.7から1.8となっているので、P10 Plusはそれらに匹敵しています。
価格が安いP10 liteと他の2機種との違いは、ダブルレンズの有無と光学式手ぶれ補正が無いこと、オートフォーカスの機能といったカメラ性能の基本的な部分で違いがあります。
カメラの機能を重視するならばP10からP10Plusの方がいいでしょう。
インカメラのスペック比較
P10 Plus | P10 | P10 lite | |
画素数 | 800万画素 | 800万画素 | 800万画素 |
F値 | F1.9 | F1.9 | F2.0 |
メインカメラに対して、端末内側にあるインカメラについては、スペック上は3機種とも大きな違いはありません。
P10Plusのディスプレイについて
P10Plusのディスプレイは5.5インチのIPS液晶ディスプレイです。
解像度は2k(1440x2560ドット)と高い解像度なのでとても精細です。
ただ、他のハイエンドスマートフォンでは有機ELディスプレイを搭載しつつあるので、その点は少し見劣りします。
P10売りのダブルライカレンズによるカメラ画質をiPhone7と比較
P10やP10Plusの売りといえばライカレンズを搭載したダブルレンズによる高画質なカメラです。
そこで同じくカメラの画質で高い評価を受けるiPhoneと比較してみました。
下は昼間に撮影してアジサイで、上側がP10Plusのメインカメラで撮影したもの、下側がiPhone7で撮影したものになります。どちらもHDRはオフです。
どちらも甲乙つけがたい感じですが、P10Plusの方が若干色合いがビビットな感じです。
因みにP10のダブルレンズの一方は2000万画素モノクロセンサーとなっているので、モノクロでも撮影してみました。
ソフトウェアでモノクロ処理している写真とは異なった味わいを感じれます。
夜間撮影ではP10のカメラ画質の良さが際立つ結果に
続いてカメラの性能差が見えやすい夜間での撮影を行いました。
下は夜の公園で撮影した写真で、上側の画像がP10プラスのカメラで撮影した写真で、下側がiPhone7のカメラで撮影した写真になります。
見てもらえれば一目瞭然ですが、iPhone7の写真がノイズが多いのに対してP10プラスの方の写真はとてもクリアです。
レンズのF値はiPhone7もP10プラスも殆ど変わりませんので、カラーセンサーとモノクロセンサーの合わせ技による違いかもしれません。
正直こんなに差が出るとは思いませんでした。
P10のカメラではゴーストが発生
さて、P10Plusのダブルレンズの威力を感じた夜間での撮影なのですが、別の画像では問題もありました。
それが下の画像になります。
P10Plusのカメラで撮影した写真になりますが、公園のライト近辺にくっきりと紫色のゴーストが発生しています。
対してiPhone7で撮影した下の写真ではゴーストはそこまではっきりとは見られませんでした。
撮影モードを変えるなどすれば、ゴーストを抑えられるかもしれませんが、少し強い光がある場面の撮影ではP10のカメラはゴーストが発生し易いのかもしれません。
このゴースト発生の現象ですが、思い起こせば同じHuaweiから今年発売されたnovaでも同様の現象が発生していました。
CPUやメモリ、3D描画などの処理性能ベンチマーク結果
P10PlusのAnTuTUベンチマークの結果はトータルスコアが13万2970でした。
これはGoogle謹製スマホのPixelやXperia XZとほぼ同等のスコアとなっています。
データ出典:Ranking - AnTuTu Benchmark - Know Your Android Better
CPUのベンチマークに特化したGeekbench4の結果はシングルコアが1861で、マルチコアでのスコアは6476でした。
シングルコア、マルチコア共に現時点でAndroidスマホにおいてはトップレベルで、サムソンのギャラクシーS8よりも高いスコアとなっています。
データ出典:Android Benchmarks - Geekbench Browser
デザインと持ちやすさ
P10シリーズの中では1番大きいPlusですが、男性であれば片手に収まるサイズです。
厚さは6.98mmでこれは無印のP10と同じ厚さになっています。
本体自体は薄いですが、片手操作は困難なので、片手操作を求めるならば無印のP10を考えた方がいいです。
指紋認証センサーの使い勝手
P10の指紋認証センサーは端末の前面に設置されています。
指紋認証センサーは、背面にある場合と横の電源ボタンに設置されている場合と、端末前面に設置されているケースの3パターンに分かれます。
それぞれ好みは分かれると思いますが、背面にあるとスマホ前面のサイズを有効に利用することが出来る反面、普段ロック解除するのは若干面倒です。
P10の指紋認証センサーは感度良く反応してくれるのでストレスなく利用できます。
また、指紋認証センサーにナビゲーションの機能を割り当てることができるので、液晶ディスプレイに表示されるナビゲーションボタンを非表示にすることで、画面サイズをフルに活用することが出来ます。
観音開き化粧箱と付属品
Huawei P10Plusの化粧箱はちょっと変わっていて、観音開きとなっています。
付属品は特に変わった物はなくて、充電用のUSBケーブルとイヤホン、電源アダプタとなっています。