新型のiPhone発売に伴って繰り広げられているドコモ、ソフトバンク、au3社によるiPhone下取り競争。
新機種を買う上で旧機種のiPhoneを高く買い取って貰えるので利用者にとっては負担少なく新型アイフォンを手に入れられてお得ではあります。
しかし、下取りされたiPhoneがどうなるのかまで考えている方は以外に少ないのではないでしょうか?
もしくは日本で中古として販売されるという風に考えるかもしれません。
しかし、実際には日本で中古として売られるだけでなく、SIMロックを解除したSIMフリー端末としてアフリカや東南アジア、南米など世界各地に転売されます。
これまでもこのような事は行われていたと考える人はいましたが、実際に携帯キャリアの幹部からコメントが出たのは今回が初めてではないでしょうか。
Q:下取りしたiPhoneはどうなるのか。
A:ブライトスターがSIMロックを外して海外で売ります。非常に大きな需要がある。アフリカや東南アジア、南米などで。グローバルに日本で下取りされたものが展開できる。出典:engadget
スマホを工場出荷時に戻して初期化したつもりでも個人情報を復元し悪用は可能
下取りされたiPhoneが世界各地に転売されるとなると気になるのが、下取りしてもらう端末の個人情報です。
恐らく殆どの人が行う下取りに出す前に端末を工場出荷時状態に戻すことで個人情報の削除を行っていると思います。
これは個人情報の悪用を避けるためです。
しかし、無料セキュリティソフトとして知られるAVASTは、市販のソフトを使うことである中古で販売されていた端末から以前の所有者と思われる写真やメールなど4万もの個人情報を取得できてしまったそうです。
出典:https://press.avast.com/en-us/avast-demonstrates-risk-of-selling-used-smartphones--recovers-40000-personal-photos-and-emails-from-phones-bought-online
中古のスマホから復元出来てしまった個人情報とは
復元できてしまった個人情報としては以下のような物があったとのこと。
- 保存されていた40,000枚以上の写真
- 子どもたちの1,500枚以上の家族写真
- 普段着の女性の750枚の写真
- 以前の所有者らしき250枚以上の自分撮りの写真
- 1,000回以上のGoogle検索の情報
- 750通以上のメールやメッセージ
- 250件以上の連絡先の名前とメールアドレス
上記はAndroid端末だったようですが、iPhoneでも同様の事が起きないとも言えません。
AVASTモバイルの社長であるMcColgan氏はスマホを売ったり、下取りに出すことでお金を得られるが、個人情報保護の観点からそのようなことを行うべきではないとコメントしています。
スマホを売ったり、下取りに出す時には専用ソフトで個人情報を削除
このような背景から日本の携帯、スマホ買取業者の一部は買い取ったスマホに対して個人情報が残らないようにするなどの対策を実施することを謳っていたりします。
例えばゲオが展開しているスマホのオンライン買取サービス「Smarket」では、データ消去専用ソフトを使って、個人情報を完全に消去することを謳っています。
しかし、携帯キャリアが下取りしたアイフォンはどういう扱いを受けるのか分かりません。
そのため下取りに出すのであれば、その前に自身で工場出荷時状態に戻すだけでなく、スマホ専用の個人情報消去ソフトを使って個人情報の復元をしづらくするなど自衛手段をなるべくしたほうが良さそうです。