昨年12月後半に発売されたFREETELのフラッグシップモデルである「SAMURAI KIWAMI 2」を購入して使用してきましたのでその使用感についてお伝えしていきます。
REIと同じデザインを採用
KIWAMI2のデザインはFREETELが昨年半ばに発売したミドルレンジのREI(麗)とほぼ同じで新鮮味が欠けるデザインとなっています。
外観デザインを変更する必要が無かったために、その部分における開発コストを削減し、有機ELディスプレイやCPUの方にコストをかけて強化することが狙いだったのだと思われます。
さらにデザインについて言えば、先日記事をアップした2万円を切るDSDS対応スマホであるg07ともかなり似ています。
まるで同じメーカーが設計と製造をしているかのようです。
FREETELスマホの弱点であるカメラ
個人的にFREETELのスマホにおいて最大の弱点はカメラ性能が悪いということだと思っています。
前回FREETELのスマホを購入したのはREI(麗)で、当時の市場環境においては価格と性能のバランスが取れたいい機種だと思っていますが、カメラ性能に関してはお世辞にも良いとはいえないものでした。
麗の時もそうだったのですが、FREETELのスマホ新製品発表会では今までのところカメラ部分については画素数しかアピールしていません。
対するHuaweiやASUSなど他のSIMフリースマホを日本に供給しているメーカーは画素数だけでなく、レンズの絞り値や手ぶれ補正機構についてアピールしてきていてカメラ機能について注力していることが分かります。
とはいっても実際にKIWAMI2のカメラで写真を撮影して他の機種と比較してみないことにはカタログスペックをいうだけで、誰でも出来るレビュー記事となってしまいます。
まずは日中の時間帯にiPhone7とKIWAMI 2で撮影した写真を比べてみます。
上がiPhone7で下がKIWAMI 2で撮影した写真になります。
どちらも標準のカメラアプリを使用してオートで撮影しています。
KIWAMI 2の方が全体的に赤みがかった色合いになってしまっています。
続いてカメラの性能差が現れやすい夜間の撮影を比べてみましょう。
先程と同じく上がiPhone7で下がKIWAMI 2で撮影した写真になります。
こちらは一目瞭然だと思いますが、iPhone7の方がかなり明るく撮影できています。
KIWAMI 2のカメラスペックを再確認
KIWAMI 2のリアカメラが1600万画素あるのに対してiPhone7のリアカメラは1200万画素。
いかに画素数だけ比べても画質的には無意味かが分かります。
KIWAMI 2のレンズはF値が2.0とiPhone7の1.8と比べてしまうと劣りますが、明るいレンズのはずですが、それを感じ取ることは出来ませんでした。
イメージセンサー自体何を使っているのか不明ですが、何年も前のイメージセンサーを使っているかのような画質です。
上で紹介した写真以外にも色々とKIWAMI 2のカメラで撮影していて感じたこととしては、SAMURAI REIの時に比べればカメラ性能は向上していると思いました。
しかし、一方でまだまだ他のスマホに対しては劣っている部分です。
即ちFREETELスマホの1番の弱点であると言えます。
カメラ性能について他の方のレビューでも問題点が指摘されています。
gadget-shot.com
シャッター音は無音化可能
KIWAMI 2の標準カメラアプリではシャッター音が無音化できるようになっていますが、シャッター音ありでもiPhoneのような気になる音ではないので、シャッター音で困ることは無いでしょう。
標準カメラアプリではHDR撮影も可能になっているほか、背景をボカして撮影する一眼レフモードというものもあります。
ただ、ボカして撮影する機能に関していえばHuaweiのP9やhonor8などダブルレンズカメラを搭載したスマホには及びません。
FREETELは今後春以降新製品をどんどん出していくようなので、そこではカメラ性能がHuaweiやASUSに負けないようなスマホを期待したいところです。
デュアルSIMデュアルスタンバイ(DSDS)対応
極2は昨今SIMフリースマホを中心に流行しているデュアルSIMデュアルスタンバイに対応したFREETEL初のスマホです。
私の環境で確認した限りではありますが、NTTドコモの回線を使うMVNOのSIMとワイモバイルのSIMで同時待ち受け利用できることを確認しました。
処理性能・レスポンス
KIWAMI2には日本で発売されるスマートフォンとしては初めてMedia Tek製の10コアCPUを搭載しています。
これによって高性能化と省電力化を向上させています。
ベンチマークアプリでの測定結果
FREETELの公式サイトでは総合ベンチマークテストアプリのAnTuTu benchmarkで9万7058というスコアを記録したことがアナウンスされていますが、不要なソフトを全て無効化して、更にスマホ本体を冷却しながらという到底日常使いからはかけ離れた条件でのスコアのため参考にはなりません。
そこで購入した端末でエアコンの暖房が効いた部屋で同じくAnTuTu benchmarkで2回測定したところ、8万5000~9万1000のスコアを記録しました。
公式サイトで紹介されているスコアよりは当然実環境での測定なのでスコアは落ちますが、Androidのスマホの中ではHuaweiのP9並の高いスコアとなっています。
続いてCPUベンチマークアプリのGeekbench4でも測定してみました。
シングルコアで1701、マルチコアで4483というスコアを記録。これはGALAXY S7に近い数字です。
実際使っていても各種操作は軽快でレスポンスも良いです。
有機ELディスプレイ
KIWAMI 2の特徴の1つとして,解像度がWQHD(2560×1440)の5.7インチのスーパー有機ELディスプレイを搭載しているという点があります。
液晶ディスプレイよりも高い表現力の有機ELディスプレイによって特に黒色の再現性が高く、ゲームや映画などの動画視聴においてキレイな画像を堪能できます。
画質自体は写真では伝わらないので、家電量販店などで実機を見てみることをお勧めします。
バッテリーの持ち具合
バッテリー容量は3400mAhありますが、解像度がWQHD(2560×1440)という高い解像度の有機ELディスプレイを搭載していることでバッテリーの消費具合も気になるところです。
朝充電が完了してバッテリーが100%の状態で、そのまま部屋に放置して夜確認するとバッテリー残量は90%残っていました。
通勤時間や昼休みに使う程度ならば、丸一日は余裕でもちます。
充電で使うUSB端子は表裏の無いType-Cを採用していて急速充電にも対応しています。
*但し、公式スペックには急速充電についてどれくらいの時間でバッテリーが何%まで充電するかは記載なし。
FREETEL UI
FREETELのスマホで特徴的な機能の1つとしてiPhoneのように物理ボタンを配置していることがあります。
そしてこの物理ボタンにはソフトウェアの設定でいくつかの役割を持たせることが出来るようになっています。
これ自体はKIWAMI2以前からある機能ですが、今回のKIWAMI 2ではFREETEL UIのバージョンが2にアップしてFREETEL KEYという機能が追加されています。
FREETEL Key
FREETEL KeyはiPhoneのAssistiveTouchをパクった機能です。
FREETEL Keyを有効にすると、画面上に下記画像のようなボタンが表示されます。
ボタンのデザインまでAssistiveTouchとそっくりになっています。
そして、この◯のボタンを押すと下記のように予め登録されているメニューが表示されます。
iOSのAssistiveTouchでは◯のボタンに割り当てられる機能をカスタマイズできるので、その辺は少し違いがあります。
もしかしたらAppleの特許(パテント)を回避するために決まって機能しか選べないようになっているのかもしれません。
iOSのAssistiveTouchともう1つ違うところとしては◯ボタンを通知領域に退避できる点もあります。
指紋認証センサーの感度
昨今はHuaweiやASUS、ZTEなど海外メーカからリリースされるミドルレンジのスマホでも指紋認証のセンサー感度は高く、殆ど認証エラーを起こすことなく、指紋の判断もとても早いですが、今回のKIWAMI 2もこれらと同等の性能は持っていると感じました。
特に不満に感じることはないと思います。
総論・まとめ
FREETELのフラッグシップモデル「SAMURAI KIWAMI 2」について、実際に自腹を切って購入し、数週間使ってみて感じたことを今回紹介してきました。
高解像度の有機ELディスプレイはとてもキレイですし、10コアCPUの威力か軽快なレスポンスも魅力的です。
このようなスマホがAmazonだと4万3000円で手に入るのは中々のコストパフォーマンスだと思います。
しかし、個人的にスマホはコンデジの代わりでもあり、旅行の際などに重要なアイテムなのでカメラ性能を重視したいので、今後のFREETELスマホには是非ともカメラ性能について尖った機種を出して欲しいと思っています。