Huaweiのハイエンドスマートフォンである「Mate 10 Pro」とAppleの最高級スマートフォン「iPhone X」をここ数週間併用して使ってきたので比較レビューしたいと思います。
本体の大きさを比較
まずは「Mate 10 Pro」と「iPhone X」の大きさを比べてみます。
上記画像を見てもらえれば分かるようにMate 10 Proの方がiPhone Xに比べて高さも幅も大きいです。
実際に仕様を確認してみてもMate 10の方が大きいことが分かります。
Mate 10 Pro | iPhone X | |
幅 | 74.5mm | 70.9mm |
高さ | 154.2mm | 143.6mm |
厚さ | 7.9mm | 7.7mm |
重量 | 178g | 174g |
ただ、Mate 10 Proを実際手に取ってみると男性の中でも手が小さい私でも手の中に収まる大きさになっています。
Mate 10 Proのディスプレイは6インチとかなり大きいのですが、最近のトレンドである全画面ディスプレイによる恩恵だと考えられます。
「Mate 10 Pro」のカメラはレンズの出っ張りが気にならない
個人的にiPhone Xの背面にあるダブルレンズカメラのデザインは歴代iPhoneで最悪だと思っています。
以前のiPhoneではカメラの出っ張りがあるとネット上で批判の声が目立っていたのですが、ことiPhone Xについてはカメラの出っ張りがかなり目立つにもかかわらず批判の声は目につきません。
これが不思議でなりません。
そんなiPhone Xに対してMate 10 ProのLEICAのダブルレンズは従来と同じレベルの出っ張り具合に抑えられています。
デザイン自体は、人それぞれ好みがありますが、iPhoneのパクリといわれるファーウェイのスマホの方が最近ではスマートに感じます。
厚みを比べてみる
次に本体の厚さですが、どちらも厚みがありパット見の違いはそれほど感じません。
スマホ本体の厚みは薄ければ良いというものではなく、持ちやすさも関わってくるので適度な厚みは必要です。
Mate 10 Proのカメラ性能と画質
Mate 10 ProとiPhone Xは、それぞれ色んな特徴を持っていますが、その1つはカメラの性能や機能にあります。
Mate 10 Proについていえば、既に定着したライカと共同開発したレンズを搭載していることが特徴で、F値が1.6と非常に明るいレンズとなっているのが同社のP10シリーズとは異なります。
ダブルレンズの仕様ですが、望遠レンズは搭載しておらず、2000万画素のカラーセンサーと1200万画素のモノクロセンサーを併用することで写真の高画質化を目指しています。
対してiPhone Xのレンズですが、標準ズームのレンズと望遠ズームのレンズを搭載しているのが特徴です。
F値は広角側が1.8で望遠側のレンズが2.4となっています。
Mate 10 Proで撮影した写真
スペック面での比較はここまでにしておき、実際の写真を見比べていきます。
これから掲載している写真はどちらも標準のアプリで撮影しており、設定も初期設定のオート撮影になります。
上の写真は日中の海岸で撮影した写真になるのですが、色合いが全然異なりますね。
実際の見た目に近いのはiPhone Xのカメラで撮影した写真の方になります。
Mate 10 Proのカメラで撮影した写真は、空が青過ぎで芝生部分は暗すぎて残念な写真となってしまいました。
夜景の画像を比較するとゴーストが気になる
続いて、カメラの性能差が現れやすい夜間に撮影した写真を比べてみます。
Mate 10 ProとiPhone Xどちらも明るいレンズを搭載していることもあって人間の見た目よりもかなり明るい写真となっています。
この2つの画像を見比べてみると分かるのが、iPhone Xのカメラで撮影した写真には歩道部分に緑色っぽいゴーストが2つ発生しています。
そして、Mate 10 Proの方は分りづらいかもしれませんが、街灯の左上に紫色のゴーストが発生しています。
このゴーストの様子が分かりやすいのが下記写真です。
強烈なゴーストが発生しています
この強烈なゴースト現象ですが、私が過去に試したP10Plusでもnovaでも発生したのでファーウェイの画像処理アルゴリズムに起因している可能性が高いと考えています。
Mate 10 Proの性能をベンチマークテスト
Mate 10 Proの心臓部となる演算処理部分にはKirin 970が搭載されているのですが、これは世界初となるAIに特化したチップ(NPU: Neural Network Processing Unit)が組み込まれています。
まずはGeekbench4でMate 10 ProとiPhone XのCPUの処理性能についてベンチマークした結果を比べてみます。
数値的には、iPhone Xの方が圧倒していますね。
次に、AnTuTu benchmarkアプリを使ってCPUだけでなくメモリや3D描画処理性能といったより総合的な性能のベンチマーク結果を比べてみました。
Mate 10 Proのスコアが17万なのに対してiPhone Xの方は22万を超えるスコアを叩き出しています。
CPUだけでなく総合的にもベンチマークアプリ上ではiPhoneの方が良い結果となっています。
ただ、どちらも実際に使ってみると操作のレスポンスについては違いは感じませんでした。
ベンチマークアプリはあくまでベンチマークであって、今回比較している対象スマホはOSがAndroidとiOSで異なる点も考慮する必要があります。
iPhone Xと比べて不満な点
Mate 10 Proは、6インチという大きな有機ELディスプレイであるにも関わらず驚愕ベゼルで手に持ちやすく、大画面の使い勝手はいいです。
また、処理性能も申し分ありません。
しかし、カメラの画質については日中にしろ夜景にしろどんな風景を撮影しても明るすぎる傾向にあります。
この辺りは今後のソフトウェアアップデートで改善を期待したいところです。
単純なレンズ性能でいえば、Mate 10 Proの方が良いのでしょうが、画像処理においてはAppleの方が他社よりも上をいっているのだと感じました。
ソフトバンクの2018年夏モデルとして発売
ソフトバンクの2018年夏モデルとしてMate 10 Proが発売されることになりました。
5月11日からソフトバンクオンラインショップにて予約が開始されるということなので、どらだけ安く購入できるのかが気になるところです。
Huawei製のスマホは、nova2がauから販売されるなどキャリアでの取り扱いが増えつつあるので、P20 Proなども今後キャリアでの取り扱いが期待されます。