Pixel 3の2ヶ月間使用レビュー、久々にスマホでワクワクする製品に出会えた

やっと日本で発売されたGoogleスマホのPixel 3
やっと日本で発売されたGoogleスマホのPixel 3

アップルのiPhone 8からグーグルのPixel 3に機種変更して2ヶ月が経過しました。

2ヶ月間毎日使ってきて、Pixel 3を選んで良かったなと思うところもあれば、やっぱiPhoneが良かったと思うところもあります。

ここでは、実際にPixelを使った体験談を書いていきたいと思います。

ちなみにPixel 3には2種類ありますが、私は5.5インチの無印版を購入して使っています。

とにかくカメラが最高

Pixel 3の販売開始当初から各種メディアでシングルカメラながら高画質な写真が撮れることが紹介されてきました。

そのため、ここで敢えてまたPixel 3のカメラ性能について語る必要はないでしょう。

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夜景モードだけでもPixelを選ぶ価値あり

Pixel 3の夜景モードで撮影した飛鳥Ⅱ
Pixel 3の夜景モードで撮影した飛鳥Ⅱ

ただ、実際に使っていて感じるのは、Pixel 3の夜景モードはそれだけでPixelを購入する価値があると言えるということです。

この夜景モードはAIをはじめとしたGoogleのソフトウェア技術力を結集して実装されているのですが、他のスマホがAIを活用したカメラと謳っている画質とは一線を画するものとなっています。

下記は真っ暗な状況で樹木をPixel 3のHDRモードと夜景モードで撮影した状態を比較した写真となりますが、はっきりと違いがみてとれます。

Pixel 3を用いた通常のHDR+撮影では殆ど何も見えない
Pixel 3を用いた通常のHDR+撮影では殆ど何も見えない
Pixel 3の夜景モードで撮影すると樹木の葉っぱがちゃんと描写されている
Pixel 3の夜景モードで撮影すると樹木の葉っぱがちゃんと描写されている

人間が眼で見えている以上の画像が撮影できることから、これは写真と言えるのだろうかと写真の定義を考えさせられるレベルのカメラがPixel 3の夜景モードなのです。

今後サムソンのGalaxyやHuaweiのPシリーズでは、Pixel 3と同等レベルの夜景モード搭載を目指して開発を進めてくるはずですから、1年後に他のメーカがここまでのレベルに達するのか興味があるところです。

Pixel 3の夜景モードで撮影した京都瑠璃光院の紅葉
Pixel 3の夜景モードで撮影した京都瑠璃光院の紅葉

AR機能のPlaygroundが面白すぎ

Pixel 3のカメラでもう1つ特徴的なのがAR機能のPlaygroundです。

何気ない風景写真
何気ない風景写真

何気ない写真にアベンジャーズのキャプテン・アメリカを降臨させてみたり。

Pixel 3のカメラでPlayground利用してアベンジャーズのキャプテン・アメリカを降臨
Pixel 3のカメラでPlayground利用してアベンジャーズのキャプテン・アメリカを降臨

同じ風景にアベンジャーズインフィニティウォーのネビュラを降臨させてみたりできます。

Playgroundでアベンジャーズのネビュラを降臨させてみた
Playgroundでアベンジャーズのネビュラを降臨させてみた

ここにアップした画像は静止画なので分からないですが、カメラを起動中は、これらキャラが動いていて、それもカメラが映し出している状態にマッチするように制御されているのがGoogleのスゴいところです。

これは他のスマホカメラでは味わえません。

Playgroundでは、アベンジャーズ以外にもスター・ウォーズのキャラも降臨させることができます。

玄関にスター・ウォーズのR2-D2を召喚
玄関にスター・ウォーズのR2-D2を召喚

人物だけでなく、風景のボケ写真も中々

同じシングルカメラのiPhone XRでもポートレート撮影によるボケのある写真は撮れますが、主に人物にしか効果がありません。

それに対して、Pixel 3のポートレートモードは、風景写真でも見事なボケのある写真を撮ることが出来ます。

Pixel 3のポートレートモードで撮影した京都東福寺の紅葉
Pixel 3のポートレートモードで撮影した京都東福寺の紅葉
Pixel 3のポートレートモードで撮影した写真
Pixel 3のポートレートモードで撮影した写真

もちろん万能ではなく、時々上手く処理出来ない場合もあります。

ただ、かなりの確率でボケの出具合は自然な感じでした。

iPhone 8と同じ148gという軽さが魅力的だった

私がPixel 3(XLではなく無印版)を選んだ理由がスマホ本体のサイズと重量です。

無印版のPixel 3は5.5インチの有機ELディスプレイに演算処理部もクアルコムの最新型チップセットであるSnapdragon845を搭載しているハイエンドスマホです。

昨今ハイエンドのスマホは大画面化が進み、サイズの肥大化と重量増が進み200g前後の重さが多くなっています。

そういった面で、これまで使ってきたiPhone 8(重量:148g)は自分の手に収まって片手で操作できるサイズと重量感でした。

最初は、iPhone Xsをメイン端末にしようとしていましたが、実際に購入して少し試したところ、これまで以上の大きさと重さから8を使った方が良いという結論になりました。

そんな中で登場したのがPixel 3でした。

iPhone 8よりもほんの少し大きくなりますが、重量は150gを下回っていて、iPhone 8と同じ148gです。

スマホ本体に使われている素材が異なるため、画面サイズが5.5インチとiPhone 8の4.7インチよりも大きいのにも関わらず、同じ重量となっています。

そして、前述したようにカメラ性能はiPhone 8よりも大幅に向上が期待できるため購入したというわけです。

顔認証ではなく指紋認証であった点も決めて

Androidスマホとしては未だに指紋認証がロック解除方法のメインですが、アップルは2018年に発売された3種類のiPhoneですべてで指紋認証機構を排除し、顔認証機能のみとしました。

如何にもAppleらしいといえます。

個人的には2017年に発売されたiPhone Xで顔認証機能に良い印象はありませんでしたが、2018年に発売されたiPhone Xsではかなり顔認証機能が進化していました。

また、、iOS12では2つ以上の顔を登録できるようになったことからメガネをしている状態としていない状態を登録できるようになって利便性も高まっています。

ただし、日本人の利用頻度が高いマスクをした状態においては、日常的に使うことは困難であることは変わりません。

これは顔認証のアルゴリズム上仕方ないことだと思っています。

特にマスクを使うことが無いということであれば、iPhoneを使ってたかもしれません。

ただ、マスクを頻繁に使う自分には、最新型のiPhoneは日常利用には適さなかったのです。

iPhoneの方がiOSやアプリ含め全体の使い勝手が優れる

Pixel 3をメインのスマホにして2ヶ月利用してきて、改めてiPhoneの優れているところを再認識した点もあります。

まず言葉で説明するのが難しいのですが、使っていて気持ちいのはiPhoneです。

Pixel 3というかAndroidを使っていると、スムースにいかないことが時々あります。

きっとiPhoneを使ったことがある人だとイライラすることでしょう。

これは単純にOSだけの問題ではなく、最新のAndroidにサードパーティのアプリ側の対応が追いついていないことが理由の1つとして挙げられます。

iPhoneの場合は、iOSがバージョンアップすると主要なアプリはすぐに対応が行われます。

しかし、Androidの場合は日常生活で欠かせないアプリでも最新のAndroidバージョンへの対応が遅れることは良くあります。

その結果、アプリの動作が不安定ということがあるわけです。

昔に比べて、OSも成熟していることからバージョン毎に大きな変更はなく、まったく動かないということは少なくなりましたが、ちょっとした事でiPhoneの使い勝手の良さを実感します。

また、iOSの場合、画面上部のステータスバー部分をタップすると、一番上までスクロールされる機能が標準でありますが、これがAndroidでは使えないのが何気に痛いです。

ウェブページなんかだと、javascriptなどを使ってページ上までスクロールさせるボタンを実装させているところもありますが、アプリの場合はそういったUIが少ないのが現状です。

Pixel 3のスクリーンショットはマナーモードでも音が鳴る

昔は日本で販売されるiPhoneでスクリーンショットを取ると大きなシャッター音が鳴りましたが、今では無音でスクリーンショットを取ることができます。

それに対して、AndroidのPixel 3ではスクリーンショットを撮ったさいに音が鳴ってしまいます。

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他のAndroidスマホではマナーモードにするとスクリーンショット撮る際に無音となりますが、Pixel 3ではマナーモード関係なく音が鳴ります。

利用頻度が多い機能だけにこれは不便です。

ただ、Android特有ですが、アプリを利用すれば無音でスクリーンショットを撮ることは可能です。

Pixel3を使って総合的な感想

ここまでPixel 3を2ヶ月使ってきた感想を書いてきました。

正直iPhoneよりも使い勝手は劣りますが、個人的にはiPhoneから乗り換えて総じて満足しています。

GoogleのAI技術を駆使した夜景モードやAR機能のPlaygroundといったカメラのオプション機能は、使っていてワクワクします。

成熟したと思われた昨今のスマホでこういったワクワク感を感じられる製品はありませんでした。

ただ、Pixel 3がiPhone並の高価格となってしまったため、万人にお勧めできるかといったらそれは違う答えとなるでしょう。

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やはりiPhoneの使い勝手は万人向けといえます。

今後、Pixel 3の低価格版が出るのではないかと噂がありますが、仮に日本でも発売されたとしてPixel 3の特徴である夜景モードやPlaygroundが使えるのかは疑わしいです。

これらはハードウェアに求められる処理能力が高いからです。

安価版のPixel3aが日本でも発売決定

2019年5月12日追記

Pixel3の安価版としてPixel3aが日本でも発売されることになりました。

てっきり夜景モードは使えないかと思ったのですが、使えるようなのでこれからPixelを買うなら3aの方がいいですね!

FeliCaも搭載して、お財布ケータイ機能もあってPixel3の約半額ということで、昨年Pixel3を買った私としては嫉妬してしまいますね。

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