東京都恵比寿にあるSK本舗さんのショールームにお邪魔して3Dプリンタの見学と色々とお話を伺ってきました。
SK本舗のショールームと3Dプリンタ見学
ショールームの概要と展示装置
SK本舗のショールームは事務所も兼任しています。
店舗機能はなくて、3Dプリンタやレジンの購入はできません。
購入はネット上から行うことになります。
ショールームの規模は実際訪れると小規模に感じました。
主にLCDタイプの3Dプリンタ(光造形機)が並んでるのと、SK本舗のレジンが並んでいます。
今回ショールームに伺った際に展示されていた3Dプリンタは下記のような最近の機種が多かったです。
- Phrozen Sonic Mega 8K
- Phrozen Sonic Mighty 8K
- Phrozen Sonic Mini 8K
- Anycubic Photon M3 Max
- Anycubic Photon M3 Plus
- Elegoo Saturn3 Ultra
Elegoo Saturn3 Ultra
Elegoo Saturn3 Ultraはレジンがトレイに入ってる状態で、テスト造形を行っている状態でした。
Elegoo Saturn3 Ultraは12KのLCDパネルを搭載していたり、離形フィルムに新しいACFフィルムを搭載するなど最新トレンドを取り入れているのに、本体価格が10万円以下と激安なのが特徴です。
一方でこれまで他のメーカに比べていて劣っていたZ軸方向の剛性(プラットフォームの取り付け剛性やレールやボールねじ部)を他メーカー並みに上げてきました。
ACFフィルムについては、まだ交換パーツが日本に入ってきていない状況とのことでしたが、8月から9月にかけて入荷するようになるようです。
現在はAmazonで一部購入することが出来るようになっています。
FEPやPFAに比べて、どらだけ剥離性が良いか興味があるところです。
Anycubic Photon M3シリーズとレジン自動供給システム
Anycubic Photon M3シリーズにはレジンの自動供給システムが搭載されています。
下の写真は13.6インチの7Kパネルを搭載しているPhoton M3 Maxです。
Sonic Mega 8Kよりも少し小さいですが、LCD光造形装置では最大規模の造形エリアを誇ります。
レジントレイに下のような接触式センサーを搭載したレジン自動供給システムが装備されているのが特徴の1つです。
専業機器の3Dプリンタだと、液面センサーが搭載されていて、一定以下の液面高さになるとポンプでレジンがトレイに供給される仕組みがありますが、低価格装置でも大型装置を中心に簡易的なレジン自動供給システムを搭載する装置が出てきています。
基本的各メーカ専用のボトルサイズでないと使えないようになっているので注意してください。
金属造形など産業向け装置も取り扱い開始
SK本舗はこれまで個人向けを中心に安価な3Dプリンタを取り扱ってきましたが、最近は法人向けも強化しており、別会社にで金属3Dプリンタや大型光造形装置の取り扱いも始めています。
これらは株式会社SK Additive Innovationが担当してます。
岐阜県には実際の装置などをおいたショールームもあるとのことです。
樹脂の大型光造形装置(SLAタイプ)も中国のkings社製を取り扱っており、700万円程度から買えるとのことで、シーメットやDMECといった国産メーカに比べるとかなり安価か価格設定となっています。
もし産業向け光造形装置を検討されているのであれば、一度コンタクトを取ってみると面白い情報が得られるかもしれません。
ただ、樹脂の光造形に関しては個人的にはSK本舗さんで取り扱っているようなLCDタイプの光造形装置でもかなりの精度が出るのを確認しています。
6K以上の解像度を持っていて、精度が出るレジンを使えば±100ミクロン程度の精度が出せます。
特にPhrozen社の3Dプリンタはプラットフォームの剛性が高く、レールも太いですし、ボールねじもしっかりしたタイプのものが使われいてるので、離形時の振動も抑制されてXY精度も高いです。
まずは、Sonic Mini 8kやSonic Mighty 8Kを導入してみるのをお勧めします。