2016年2月16日午前0時以降に終了したオークションからヤフオクの出品者にかかる落札システム利用料が5.4%(税込)から8.64%(税込)に3%以上も大幅に値上げされます。
これは昨年11月の時点で既に発表されているものになりますが、それから3ヶ月経過し、ついに値上げが実行される日となりました。
Yahoo!かんたん決済手数料および落札システム利用料の改定について -お知らせ - ヤフオク!
値上げにともなって、ヤフーは各種不正利用強化を謳っていますが、出品者にとって殆どメリットが感じられるものとはなっていません。
ヤフオクの落札者側は改悪点なし
ヤフオクの出品側は手数料が3%超値上げされるのに対して、ヤフオクの落札側にとってはかんたん決済手数料が2016年1月15日(金)午前0時以降無料になっているなど改善点がいくつかあります。
しかし、出品側の手数料が大幅に値上げされることから、出品者がヤフオクを止めて違うサービスに移行するなどしてヤフオクでの出品数が減ったり、出品価格が高くなることが想像されます。
Amazonとヤフオクの手数料比較
ヤフオクに頻繁に物を出品している企業や個人が他に利用しているサービスとして個人的に真っ先に思い浮かぶのがAmazonのマーケットプレイスです。
マーケットプレイスには出品者が価格を決めてAmazonのウェブサイトに商品を掲載して、注文が入るとAmazonの手数料が引かれた残金が売上として入金されます。
Amazonで物を売るメリットは、Amazonという非常に集客力に優れたサイトで物を売ることができるという点と、Amazonの物流サービスを個人でも利用できる点です。
これはFBAと呼ばれています。
FBAを利用することによって、Amazonのマーケットプレイスで売る商品をAmazonの倉庫に送っておけば、後は、注文が入ればAmazonが梱包から出荷まで全ての物流サービスを代行してくれます。
そのため、大量に物を売りたい人にとっては欠かせないサービスとなっています。
そのAmazonのマーケットプレイスで売った場合の販売手数料ですが、以下のように商品カテゴリーごとに手数料が決められています。
多いのは8%、10%、15%です。
Kindle本は45%の手数料がかかりますが、電子書籍で商品の仕入れがあるわけではないので、一概に高いとは判断できません。
商品のカテゴリー 販売手数料率
書籍、雑誌、その他出版物 15%
CD&レコード 15%
ビデオ 15%
DVD 15%
TVゲーム 15%(※1)
PCソフト 15%
エレクトロニクス 10%
カメラ 10%
パソコン・周辺機器 8%
(エレクロニクス商品、カメラ商品、パソコン・周辺機器)
アクセサリー10%、もしくは50円のいずれか高い方 (※2)
Kindle アクセサリ 45%
楽器 8%
オフィス・文房具 15%
ホーム(家具・インテリア・キッチン) 15%
ホームアプライアンス(小型白物家電) 15%
大型家電 8%
DIY・工具 15%
おもちゃ&ホビー 15%
スポーツ&アウトドア 15%
カー&バイク用品 15%
ベビー&マタニティ 15%
(※1) TVゲーム商品の商品サブカテゴリーのゲーム機本体に関してのみ通常の販売手数料率を8%に設定することになりました。
この他にも先ほどのFBAを利用する場合は、その手数料もかかりますが販売手数料が手数料の大部分を占めます。
ヤフオクの出品者側の手数料が5.4%(税込)から8.64%(税込)になることで、家電や楽器など一部カテゴリーに関してはヤフオクとAmazonでほぼ同じ手数料となります。
このことから、家電などに関しては、いままでヤフオクで売っていた人達がAmazonへ本格的に移行するかもしれないと注目しています。
メルカリと手数料比較
ここ最近人気のオークション関係のサイトといえばメルカリでしょうか。
フリマアプリはいくつもありますが、現状はメルカリが1番利用されているのではないでしょうか。
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- 出版社/メーカー: ソーテック社
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そのメルカリの手数料ですが、販売者側の手数料は売れた金額の10%となっています。
3%超値上げされたヤフオクよりも高い手数料となっています。
それでもスマホでの取引が拡大するなか高い手数料をものともせず、メルカリは成長を続けています。
因みにメルカリを始める時に招待コードとして、「RXGDMF」を入力すると300円分のポイントが貰えるので、これからメルカリを使ってみようという方は覚えておいていただければと思います。
ヤフオクと楽天オークションの比較
ヤフオクのような従来型の一般的なオークションサイトではどうでしょう。
楽天オークションの場合、オークションに出した商品が売れた場合の手数料は落札価格の5.4%(税込)のシステム利用料と、落札価格の1.08%が落札者に付与する楽天スーパーポイント料として発生するので合計で手数料率は6.48%(税込)となります。
ヤフオクの手数料値上げによって楽天オークションの方が、出品者側の手数料は安くなりますが、2月16日以降ヤフーは落札された出品者に対してもTポイントを最大3%進呈するとあるので、手数料値上げ分をいくぶんか緩和できるかもしれません。
2017年3月7日 追記:楽天オークションはサービスを終了しました。
ヤフオクとAmazon、フリマアプリの使い分け
しかし、オークションでは如何に高い値段で落札されるかが重要です。
高い値段で落札されるには、オークション市場への入札参加者が多いことが重要です。
入札者がたくさんいれば、競い合って入札価格も上がりやすくなります。
そういった意味でも、ヤフーはかんたん決済手数料を無料にしたり、ヤフネコパックによって安くて早い配送サービスを提供したりして落札者の利便性を高めようとしているのだと思います。
物を出品する側にとってオークションサイトであれば、楽天オークションよりもヤフオクの方がこれまで同様第一選択肢になることでしょう。
しかし、オークションに限定しなければヤフオクよりもAmazonで売った方がいい商品もあります。
特に今回のヤフオク手数料値上げによって家電製品は手数料率がヤフオクとAmazonで近い状態になったので、Amazonでの販売を検討する価値があるといえます。
フリマアプリのメルカリでは、ヤフオクのように色んな商品を個人間で売買でき、特に女性や若い人受け入れられています。
今後はフリマアプリも含めて、売る商品や誰をターゲットに売るかによってどこで売るのが良いのかを選ぶことがより一層増えてくるのではないかと思いました。